続・脱力日記

描いたり作ったりしてる人のダラダラ日記

スライド&トークイベントに行ってきた!

渡辺豪スライド&トークイベント
『全国の遊郭跡を訪ねて〜写真で見る紅灯街』を聞きに
小松クラフトスペースさんに行ってきました。

一昨年のトークショー「光と影の文化、遊里をゆく」の時には、
ギリギリでも大丈夫だろうと甘く見て直前に申し込んだところ、
時すでに遅しの満席で、大変に残念な思いをしました。
そんなわけで今回は早めに予約をすませて行ってきました。


内容ですが、チラシには
1、渡辺豪「写真で見る紅灯街」(約90分)
2、小松和彦昭和5年と昭和30年の秋田県下の色街」(約30分)
3、対談『遊郭と町興し』(約30分)
とありますが、
1、「写真で見る紅灯街」の前半部分は
大きな神社のそばに必ず遊郭があるということから
遊女という職業のルーツに思いを馳せる話。
建築に興味の主眼がある私には少し外れる話題なのですが、
それはそれとして興味深く拝聴。
この後、全国の遊郭建築の写真を見せていただきました。
数が沢山あるし、時間の制限はあるしで、
駆け足の紹介となったのがちょっと残念。


次の小松さんのお話は、秋田県内の事だけに
よけいに興味深く聞く事ができました。
特に古くから残る料亭の建築写真が良かったです。
秋田県民はわりあい建築物に対する執着が薄いと思うのですが
それでもこのような建物が残っている所もあるのだなと
今すぐにも見に行きたい気分に…。


最後の対談は、時間が押して
深い内容にはなりませんでしたが、
遊郭跡を消えるがままにするのでなく、
町や人を生かすために再利用できるのではにかという
お二人の思いをかいま見ることができました。


2時間半を超える内容の濃いイベントで、
遊郭建築の装飾のキッチュさと
崩れかけた古建築の持つ独特の魅力を楽しむことができました。
最後に渡辺さんは、以下のようなことを話されました。
 「遊郭跡で話を聞いて怒られた事はまったくといっていいほどない。
  むしろお年寄りは聞いてくれる人には積極的に昔の話をしてくれる。
  今聞いておかないと、わからなくなってしまう事が沢山ある。
  こちらの思い込みでタブー視してしまうことなく
  見に行き、聞きに行くことが大切。」
遊郭であれ、そこで日常を当たり前に暮らす人がいたのだし
その思い出を聞き取る人がここに一人でもいることに
なんだかありがたい心持ちがしました。


小松さん、みっちり濃厚なイベントをありがとうございました!